Tokyo Metropolitan University
Tourism Strategy

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実践観光学習・見学会

2019.03.07

第2回実践観光学習見学会開催レポート 三菱地所株式会社 藤井宏章様

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2018年12月10日、東京のDMO東京丸の内で「第2回実践観光学習見学会」が開催されました。冒頭、三菱地所株式会社 藤井宏章氏に、東京丸の内エリアの街づくりやDMO丸の内の取り組みについてご講演頂き、その後参加企業の皆さまと東京會舘を見学しました。ここではその様子をレポートします。

官民連携の組織体制構築で取り組むまちづくり

「DMO東京丸の内」は、都心型MICEの誘致促進を目的に、MICE、ユニークベニュー施設を所有、運営する20団体で結成されました。NPO法人大丸有エリアマネジメント協会(通称:リガーレ)を事務局に、参画団体が連携し、東京丸の内エリア全体で街のおもてなし力を上げ、MICE誘致促進を行う取り組みに注力しています。2018年11月8日、DMO東京丸の内の情報発信拠点として、丸の内二重橋ビルに「Marketing Suite」を開設しました。

講演では、三菱地所株式会社 藤井宏章氏に「大丸有地区におけるエリアとしてのMICE誘致に向けた取り組み」の演題のもと、同地区の再開発について、官民連携の組織体制の構築や大丸有地区におけるエリアMICEの仕組み構築の経緯、モデル事業の検証、DMO東京丸の内の強みなどをお話しいただきました。

それによると、まず、1988年に「大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会」が設立されました。この協議会は、再開発や街づくりにかかわる地権者の合意形成の役割を担うことを目的に設立されたものです。

また、1996年には「大丸有まちづくり懇談会」が組成されています。これは、官民間の協力・協調によって都心に相応しいまちづくりを進めることを目的に、大丸有まちづくり協議会、千代田区、東京都、JR東日本の4団体で組成され、まちづくりガイドラインを策定しました。

このガイドラインでは、ハード面として、地下歩行者ネットワークの構築や美しい景観・街並みの形成、公的空間の整備などを目指します。
また、ソフト面として、“街を育む”活動を重視し、具体的なエリアマネジメント活動の推進を目的に2002年にNPO法人大丸有エリアマネジメント協会(リガーレ)を設立されました。

「まちづくりガイドライン」は2000年の初版発行から、2005年、2008年、2012年、2014年と4度の改訂を実施しています。2014年度の改訂では、大丸有地区における都市観光への取り組みとして、そのポテンシャルを活かし、都心MICE立地としての発展を目指す主旨を初めて記載しています。

MICEの仕組み構築の経緯

まず2012年にIMF総会が開催されることをきっかけに取り組み始動しました。そして、2014年にはIBA東京大会で公的空間活用のトライアルとして、道路を封鎖し会議の休憩時間に道路に設置したテーブルでコーヒーブレイクなどができる空間を提供しました。

2015年には大丸有エリアが国家戦略特区に認定され、更に車両規制時間が拡大、道路の活用が容易化し、2016年の道路空間でのオープンカフェやキッチンカーなどの店舗営業、さまざまなイベントの開催、広告掲出などの実施を経て、2017年には公的空間活用の本格実施にいたりました。

また、DMOの組織づくりの経緯としては、以下のような流れになります。
2015年、ポテンシャル調査と連絡会の実施。
2016年、WEBサイトの立ち上げと準備会の実施。
2017年、DMOを設立。
現在、DMOとしてマーケティング活動を開始。

さまざまな公的空間モデル事業

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アーバンテラスやラジオ体操・綱引き、打ち水・東京丸の内盆踊りなど公的空間を活用した取り組みも行なっています。

これら公的空間活用モデル事業開始前の2013年のイベント開催日数は計28日でしたが、モデル事業を開始した2014年から開催日数は年々増えているようです。

また、2015年のアーバンテラス開始後より活動量が大幅に増加し、周辺地権者・事業者の利用も活性化しました。

DMO東京丸の内の具体的な活動としては、まず、2カ月に1回の頻度で連絡会を開催されています。そして、構成メンバーの全施設の情報を網羅したWEBサイト運営、Fam Tripの対応、外国人向けの効き茶体験などを実施するユニークサービスの開発、ネットワークの形成・拡大、エリアのPR活動で国内外の商談会への参加することです。

DMO東京丸の内の強みとは

藤井氏はDMO東京丸の内の強みとして2つのポイントを挙げました。まず一つ目は、大丸有エリアマネジメント協会の公的空間活用力で街ぐるみの展開ができることです。そして、二つ目は、大丸有エリアマネジメント協会のネットワーク力で、4,000を超える企業・店舗が集積していることです。

国内外の商談会に積極的に出向いて関係性を構築

そして、講演後には質疑応答も行われました。
質疑応答としての一例としては、DMOがMICEの誘致活動をしているのか?との問いに対し、MICEを企画するミーティングプランナーにいかに窓口として認識してもらうかを意識して、国内外の商談会に積極的に出向いて関係性を構築している、といった答えがありました。

講演後、東京會舘様を見学させて頂きました。東京會舘は、建て替えのため2015年1月末より一時休館していましたが、「富士ビル」「東京商工会議所ビル」「東京會舘ビル」の 3 棟の一体建替えにより「丸の内二重橋ビル」の低層部に構えることとなり、見学会後の2019年1月にリニューアルオープンしました。当日は開業より一足早く、丸の内地区最大級となる最大2,000名規模の宴席に対応する大バンケット「ローズルーム」を中心に館内を見学させて頂きました。

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